講演者プロフィール |
東和薬品株式会社
播磨 武 先生
<ご略歴> 1972年 大阪大学工学部醗酵工学科卒業後、ペンシルバニア大学生物工学・化学工学科大学院入学 1974年 ペンシルバニア大学生物工学・化学工学科修士課程終了、博士課程に進む 酵母培養のコンピュータ制御を研究 1976年
ペンシルバニア大学生物工学・化学工学科博士課程終了後、 カリフォルニア大学バークレー校ローレンスバークレー研究所に就職 セルロースからのエタノール生産を研究 1977年 カリフォルニア大学を退職後、ファイザー社に就職 抗生物質の醗酵プロセス改良、コンピュータ制御、生産プロセスの自動化、 培養工場と精製工場の建設プロジェクトを担当 1997年 ファイザー株式会社・品質管理統括部長 品質保証システムの確立と品質改善を実施 1999年 ファイザー株式会社・取締役 製造担当 製剤工場の大改造、会社の統合に伴う工場閉鎖、エネルギー供給システムの変換、 パート社員や短期社員の活用を実施 2007年 ファイザー株式会社を退職 2008年
東和薬品株式会社に入社 新工場の建設プロジェクトを担当
<プロフィール>
現在、大阪に在住。趣味は将棋、バスケットボール、庭いじり、ワイン、ゴルフ、写真、そして仕事。
生物工学会、化学工学会、ISPE(国際製薬技術協会)に属す。
現在、化学工学会東海支部長を務め、製剤技術講習会の企画やテキストの出版に奮闘中。
講演概要 |
仕事を楽しむ
東和薬品株式会社
播磨 武
皆さんの多くはこれから会社に入ったり、入る会社を探したり、大学に残ったり、まもなく人生の
岐路に立つと思います。
就職先やそこでの仕事への取り組み方は人生に大きな影響を与えます。
またその後も幾つもの人生にとって重要な決断をすることになるでしょう。
どのような決断の仕方が良いかというのは人によって異なり、千差万別だと思いますが、
皆さんが決断を下すときに少しでも参考になればと思って、私の経験を話したいと思います。
私はもっと好きなことをしたいという思いから米国へ留学し、ファイザー社に入りました。
今日は「プロジェクトX」について話してくださいという依頼でしたので、
そこで行った幾つかの印象に残っているプロジェクトも紹介します。
ファイザーの原薬部門から品質部門に異動し、役員になり、担当する仕事もずいぶん変わりました。
好きだった醗酵プロセスを離れ、少し寂しい思いをしましたが、新しい仕事に直ぐに興味を持つこと
ができました。
若い頃は醗酵以外の仕事は嫌だと思っていましたが、意外とすんなり新しい仕事を好きになった自分
に驚きました。
幸い職を変わってからも成果を出すことができましたが、新しい仕事を好きになれたことが第一の要因
だと思います。
皆さんが就く仕事の分野は何でも良いとは思いませんが、好きな分野は自分が思っているよりも広い
かもしれません。
皆さんには好きな仕事を見つけ、楽しく仕事に取り組んで欲しいと思います。
好きな仕事だと難局に当たっても頑張りが利くものです。