講演者プロフィール |
NPO法人サイエンス・コミュニケーション サイコムキャリア
水月 ゆう子
<略歴> 1998年
東京大学大学院工学系研究科博士課程 入学 1998年
日本学術振興会特別研究員(DC1) 「複合培養血管モデル系におけるリポタンパクの酸化変性の解析」 2001年
東京大学大学院工学系研究科博士課程 修了 2001年
NEDOフェロー 2002年 医療・バイオサイエンス系の出版社入社、 バイオベンチャーに関する雑誌の編集に携わる 2004年
証券会社に転職、ベンチャー投資に携わる (現在に至る) 2005年
北陸先端科学技術大学院大学 非常勤講師(現在に至る) 2008年
同志社大学 非常勤講師(現在に至る)
<プロフィール>
1973年11月20日 神奈川県出身。大学の専攻は抗酸化物。美容と健康に興味をもっており、
職は転々としていますが、そのテーマにずっと携わりたいと思っています。
趣味:ゴルフ・お茶・アロマテラピー・石鹸づくり
■現在の仕事
ベンチャーに投資をする仕事。ベンチャーの方とお会いして、研究・開発・営業・人事・財務など様々な面から会社の
成長性を考えます。
■サイコムキャリアの活動
NPO法人サイエンス・コミュニケーション サイコムキャリアでは、ポスドクの方のキャリアチェンジを応援し、
キャリアパス構築の方法論の開発を行っています。研究職だけでなく、別の業種・職種へのキャリアの可能性について
お話できればと思います。
<著書・論文等>
1)
Y Okimoto et al, A novel fluorescent probe
diphenyl-1-pyrenylphosphine to follow lipid peroxidation
2)
in
cell membranes, FEBS Lett., 474 , 137-140,2000
3)
Y Okimoto et al, A novel method of following oxidation of
low-density lipoprotein using a sensitive
4)
fluorescent
probe, diphenyl-1-pyrenylphosphine, Free
Rd. Biol. Med.,35,576-585,2003
講演概要 |
私が大学院に在籍していたころ、東京大学のTLOが作られたこともあり産学連携・大学発ベンチャーということに興味を
持ちました。そこで、出版社に就職してバイオベンチャーに関する雑誌の編集に携わりました。編集の仕事は自分の興味
あることを特集にし、自分が会いたい人をインタビュー企画にすればいいということで興味のおもむくまま自由に仕事を
させてもらうなかで、ベンチャー・メーカー・ベンチャーキャピタリスト・コンサルタントなど業界の人脈を作ることができました。
バイオベンチャーが上場しはじめた2003年頃から、いろいろな金融機関でバイオベンチャーへの投資熱が高まり、
バイオがわかる人材の求人が多かったこともあり、証券会社に転職しベンチャー投資に携わることになりました。
現在では、バイオだけでなくヘルスケア・IT・環境・その他いろいろな業種への投資を行っています。
自分としてはもともと研究も好きですが、長時間ラボにこもって実験できるタイプではなく、あれこれ気が散るタイプでした。
当時は短所だと思っていましたが(ラボのボスもあきれていました)、現在は多くの人に会う仕事なのでそういう自分の
性格に合っていると思います。
研究のキャリアを活かせる職種は研究職だけではないですし、別の業界で研究のバックグラウンドが活きることもあり
ます。自分を全人格的に考えたうえで、「好き・得意・役に立つ」という要素があるならば、キャリアチェンジという選択肢も
ぜひ考えていただけたらと思っています。
ただ、大学と企業とは実際のところ異文化ですので、何の予備知識も無く行くと、風習の違いにかなり戸惑うことと思い
ます。先に企業に入った者として、こういうところだ、というお話をさせていただけたらと思います。